今中さんの「身近にみられる野鳥図鑑」
春と秋、各地の干潟や河口に、 シギチドリの仲間が旅の途中羽をやすめている姿を見ることが出来ます。 小さな体で長い距離を旅する渡り鳥、 世界ではキョクアジサシのように毎年往復32,000㎞にも及ぶ長い距離を旅する鳥もいます。 彼らが憩える干潟や河口の環境を大切にしたいものです。
ダイシャクシギ 英 Curlew 学 Numenius arquata
- ■ 形態 58㎝
- ■ 分類 チドリ目シギ科
- ■ 体色 頭長の3倍にもおよぶ長くて大きく下に曲がった嘴をもつ。
腹と下尾筒は白く、顔から胸に黒褐色の縦班がある - ■ 鳴き声 ホーイーン
長い嘴をヒシャクの柄に見立てた名前、体が大きいので「大杓鷸」。 英名は太い大きな「ホーイーン」という声が 「カーリュー(Curlew)」とも聴こえることからきた擬声語名
オオソリハシシギ 英 Bar-tailed Godwit 学 Limosa lapponica
- ■ 形態 37~41㎝
- ■ 分類 チドリ目シギ科
- ■ 体色 長くて上に反った嘴、基部はピンク色
- ■ 鳴き声 ケッ、ケッ、ケッ
漢字で「大反嘴鷸」と書き、反った嘴の大きな鷸の意。 嘴が上向きに反っているが、反りの程度には個体差があり、ほとんど反っていないものもある。
撮影+解説者紹介:
今中 啓一(いまなか けいいち) ・・ FIO会員
少年期、京都東山での様々な小鳥との出会いがきっかけで「鳥大好き人間」となる。以来、現在も日本野鳥の会などにその身をおき、「鳥見」に勤しむ日々が続く。「野鳥を通して野山など多くの自然に親しんでもらえれば・・」との想いで、各地で森林インストラクター活動中。