今中さんの「身近にみられる野鳥図鑑」
ホオジロは日本中どこにでもいて、国土の6割で繁殖している鳥、 頬が白いので「ホオジロ」、頬が赤いので「頬赤」と名が付いています。 古来ホオジロ類の総称古名をシトドとしていました。 古事記では「斯登登」、日本書記は「芝苔苔」、古語拾遺は「芝止止」とされ、 また巫女がシトド鳥を使って占いをしたことから鵐の字をあてたようです。
山渓名前図鑑より
ホオジロ 英 Meadow Bunting 学 Eboriza cioides
- ■ 形態 17㎝ スズメより大きい
- ■ 分類 スズメ目ホオジロ科
- ■ 体色 顔は白と黒の班で胸と脇は茶褐色、腹の中央は白い。
- ■ 鳴き声 さえずりはツィチョツリィーチョッピッチリチッ 。 さえずりを昔から
「一筆啓上仕り候」とか、「源平つつじ白つつじ」など色々聞きなされる。
独身のオスはメスを求めて目立つ木のいただきで、喉の白色を目立たせて悲痛にさえずる。 妻をめとったオスはあまりさえずらない。 妻帯者と独身では一日の囀り回数 に2倍の差があるとされる。
ホオアカ 英 Chestnut-eared Bunting 学 Emboriza fucata
- ■ 形態 17㎝ スズメより大きい
- ■ 分類 スズメ目ホオジロ科
- ■ 体色 頬は赤褐色、下面は白くて胸に黒と褐色の2本の横帯がある。
- ■ 鳴き声 さえずりはホオジロに似るが短くて濁った声
撮影+解説者紹介:
今中 啓一(いまなか けいいち) ・・ FIO会員
少年期、京都東山での様々な小鳥との出会いがきっかけで「鳥大好き人間」となる。以来、現在も日本野鳥の会などにその身をおき、「鳥見」に勤しむ日々が続く。「野鳥を通して野山など多くの自然に親しんでもらえれば・・」との想いで、各地で森林インストラクター活動中。