タイトル

今中さんの「身近にみられる野鳥図鑑」

 今年の冬はいつもの年より多くの小鳥たちが人々の目を楽しませてくれています。 その中のひとつ「ジョウビタキ」は冬鳥としてシベリア地方などから渡ってきて、 ひらけた住宅地などで身近に見られます。 「秋に常に来るヒタキ」から「常鶲」の字があてられ、 また白髪がはえたような雄の頭部から老人の意を表す尉を使って尉鶲(じょうひたき)とも書きます。 因みに鶲はこの鳥の鳴き声がカッ、カッと聴こえることから火打石を打ち合わせる音にたとえ、 「火焚き鳥」がひたきとなったとされます。

 ジョウビタキ    英 Daurian Redstart   学 Phonicurus auroreus

ジョウビタキ♂ ジョウビタキ♀
ジョウビタキ ♂ ジョウビタキ ♀

  • ■ 形態  14㎝ スズメより小さい
  • ■ 分類  スズメ目ツグミ科
  • ■ 体色  雄の頭上と体頸は灰白色、背は黒褐色、胸以下下面は赤橙色、
           雄・雌とも次列風切羽基部が白く紋付のごとく目立つ
  • ■ 鳴き声  地鳴きはヒッ、ヒッ、カッ、カッ

シベリア南部、ウスリー、モンゴル東部、中国北部、チベット南西部で繁殖し、 日本では冬鳥として全国に渡来する。 日本に渡ってきた雄と雌は食べ物を維持するための縄張りをそれぞれ持ち、 春にはつがいとなる雄と雌も食べ物を巡って縄張りあらそいをする。

撮影+解説者紹介:

今中 啓一(いまなか けいいち) ・・ FIO会員

今中さんの写真 少年期、京都東山での様々な小鳥との出会いがきっかけで「鳥大好き人間」となる。以来、現在も日本野鳥の会などにその身をおき、「鳥見」に勤しむ日々が続く。「野鳥を通して野山など多くの自然に親しんでもらえれば・・」との想いで、各地で森林インストラクター活動中。