タイトル

今中さんの「身近にみられる野鳥図鑑」

チルチル・ミチルの幸せの青い鳥はいるのでしょうか?

答え、青い鳥はいません。

「いや、わたしは青い鳥を見た事がある」と言う人がいるでしょう。確かにオオルリやカワセミなど美しい青い鳥がいます。これは実際に羽に青い色がついているのではなく、物理的な構造による「構造色」なのです。 われわれ人間が晴れた空を見て"きれいな青空"と思うのと同じです。

ルリビタキ   英 Siberian Bluechat  学 Tarsiger cyanurus

ルリビタキ
  • ■ 形態  全長 14㎝  スズメより小さい
  • ■ 分類  スズメ目 ツグミ科
  • ■ 体色  成長雄は頭上、背、尾はルリ青色 
  •        雌は頭上から背はオリーブ褐色、尾は青
  • ■ 鳴き声 地鳴きはヒッ、ヒッ、クッ、クッ
  •        囀りはヒョロヒュルルリッ 聞きなしは「ルリビタキだよ」

留鳥ですが、本州では標高1500m以上の針広混交林帯で繁殖し、冬に山里に降りてきます。 青い色をしているのは成長のオスで、青い色になるには約2~3年かかるようです。

カワセミ   英 Kingfisher  学 Alcedo atthis

カワセミ
  • ■ 形態  全長 17㎝  スズメより大きい
  • ■ 分類  ブッポウソウ目 カワセミ科
  • ■ 体色  上面は金属光沢を帯び美しい青色、頭は緑色、胸と腹は赤褐色
  • ■ 鳴き声 細くツイー

漢字で翡翠と書くカワセミは「飛ぶ宝石」とも呼ばれ、その姿を初めて目にした時からバードウォッチングにはまったと言う人が多くいます。 近年、都会周辺の河川が農薬や生活排水などによる汚染により小魚が減り、都心部から郊外へ移る傾向が著しかったのですが、最近は河川の浄化など環境改善がされ再び都心部でも良く見られるようになりました。

撮影+解説者紹介:

今中 啓一(いまなか けいいち) ・・ FIO会員

今中さんの写真 少年期、京都東山での様々な小鳥との出会いがきっかけで「鳥大好き人間」となる。以来、現在も日本野鳥の会などにその身をおき、「鳥見」に勤しむ日々が続く。「野鳥を通して野山など多くの自然に親しんでもらえれば・・」との想いで、各地で森林インストラクター活動中。