タイトル

大阪の地形

1. 特徴
 北は北摂山地、東は生駒金剛山地、南は和泉山地に囲まれた、盆地状の地形が大阪の特徴です。北摂山地・和泉山地は、主として海の中で堆積した地層、生駒金剛山地は、マグマが冷えて固まった花崗岩でできています。


2. うねり構造
① 大阪市内から東に目をやると、屏風のように連なる生駒山地が見えます。山地の大阪側は、急な傾斜で東大阪の低地に深くもぐりこんでいます。基盤の花崗岩は上町台地で再び上昇し次の高まりを見せたあと、再び大阪湾に沈みこんでいます。花崗岩は東西にうねり、伊勢湾から淡路島まで、盆地と山地が交互に並んでいます。このうねり構造は、東から太平洋プレートが押しているためとされています。
② 上町台地の北や南にある千里丘陵、泉北丘陵も、このうねりの高まりの結果と考えられています。
③ 狭山池の北には扇状地に似た広い平坦面があります。この平坦面を作ったのが、現在流れている小さな天野川だとは考えにくいことです。そこで、昔の石川が河内長野付近から北西、狭山池方向に流れていたものと考えられています。石川はこの平坦面を作ったあと、羽曳野丘陵の東側が沈んだことで、流路を北西から北東に変えたとされています。
④ 今から6千年前の縄文時代には、海面が今より3 mも上がった結果、東大阪の低地一帯、生駒山麓まで河内湾が広がっていました。そのことは、内海性の貝やクジラの骨が出てきたことで確認されています。なお、東大阪に流れ込んでいた大和川は、江戸時代(1704年)、洪水被害を減らすため付け替えられ、西へ流れるようになりました。


3. 火山
 生駒山地と金剛山地の間には、不思議な山の形をした二上山があります。二上山は1300万年前に活動した大変古い火山です。この火山活動は、大陸の東岸にあった西南日本が、大陸から急速に離れて南へ移動し、フィリピン海プレートに乗り上げたことが関係しているとされています。二上山の火山活動を特徴づけるサヌカイト(讃岐岩)は、大変硬くて緻密です。たたくと澄んだ音色がすることで「カンカン石」とも呼ばれます。旧石器時代から石器として利用されてきました。


4. 氷河期
 今から2万年ほど前、最後の氷河期には海面が低下し、大阪湾、播磨灘はもちろん紀伊水道まで陸となり、播磨地方の川をも支流とする長大な古大阪川が、紀伊水道の先で太平洋に流れこんでいました。古大阪川の流路は、海底の沖積層の下にたどることができます。