タイトル

森林の持つ主な効用

私たちは、森林から様々な恵みを受け、それは「緑の社会資本」とも言われています。つまり、木材利用などで代表される「林産物生産機能」と「公益的機能」の2つです。

特に公益的機能には、大気を浄化したり、水資源を蓄える役目を果たす「環境の森」、心身の癒しやレクレーションのための「憩いの森」、野生の動植物の保護や生物多様性を図るための「野生の森」、人々が自然を学ぶ場となる「学習の森」などと呼ばれる多くの森林の機能が含まれ、現代のストレス過多の社会では、より一層その期待が大きくなっています。

その中でも「環境の森」の機能には、
① 森の表面を覆っている下草や低木、落葉・落枝が土砂流出を防止する効果。
  また、樹木の根が、土砂や岩石を大地にしっかりつなぎとめる土砂崩壊を防止する効果。
② 落葉・落枝がミミズなどの土壌生物に分解されることでできた森林土壌が、
  スポンジのように降水を土中に吸収し蓄え、それを少しずつ河川へ送り出し、
  洪水や渇水を防ぐ、といった水源かん養の機能。
などが重要な役目とされています。

さらに、2007年度の調査では、光合成による二酸化炭素吸収とその固定によってもたらされる「地球温暖化防止」の効果に、世界の期待が集まっています。

(森林白書2007年版参考)